木の芽どき

3月の終わり彼岸の頃から4月の半ばにかけて木々が一斉に芽吹き始めます。私の住む鎌倉の郊外ではコブシの白い花に続いてレンギョウの黄色が家々を彩る頃にクリやクヌギの林が霞むような色になり「萌える」という言葉の響きが懐かしくなります。ここ数年は花粉症の症状も酷くなり杉花粉から桧の花粉症と続いています。絵はがきになる江ノ電へというキャンペーンでしょうか「いつもの春なのに、いつもうれしい。」とのキャッチも効果的です。

早春は精神の不調を訴える人が多くなる時期でもあるようです。加えて最近の「年寄」に見られる傾向は文字通り「切れる」状態です。町を歩いていると「年寄」が怒鳴っている場面に出会うことも増えました。
レストランでは注文の品が来ないとイライラする人、鉄道の駅では係の人に直接文句をつけて怒鳴っている場面に出くわします。確かに接客のマナーに問題があるのかもしれませんが、大人気ない雰囲気に周りの気分が悪くなります。「我慢(がまん)」という言葉は死語になってしまい「我が儘」だけが残ったのでしょうか。

時代は「令和」を迎えようとしています。少しばかり「粋(いき)」な生き方をしてみたいものです。「年寄り」らしく時間に余裕を持って過ごすところから始めましょう。慌てずに済むばかりではありません。ケガの危険からも遠ざかるような気がします。
次に「一呼吸」おくことです。武道に倣い何事も「間(ま)」を大切にすることを心掛けたいものです。すぐに反応するのではなく、一呼吸してから動き出すわけです。

気がつけば「喜寿」の年齢を迎えて体調も万全とは言い難い状況です。半年もすれば復活してビールも飲めると言っていました。残念なことに掛かり付けの医師から「もう十分に飲んだでしょう」と言われてしまいました。

木の芽どき

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